モダン和室の作り方|9 つのポイントと実例を紹介

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モダン和室は「落ち着きのある、おしゃれな空間にしたい」「和を取り入れたいけど、華やか過ぎない方がいい」という方に人気があります。ただどんな風に作ればおしゃれなモダン和室になるか、初めての家作りなのでわからないという方も多いでしょう。

そこでこの記事では、モダン和室を作るうえで参考になる実例を紹介し、さらにどんなことに注意すれば、よりおしゃれになるのか部屋の部分ごとに詳しく解説します。

まず、この記事のまとめポイントです。

  • おしゃれなモダン和室は、壁紙や照明、カーテン、床の間など、部分ごとの作り方を知れば実現できる。
  • さらにワンランク上のモダン和室にするなら、吹き抜けやアンティークな建具、格子の飾り、吊り押入れをプラスするのもおすすめ。
  • リビングなどと続いているモダン和室なら、部分的に色を合わせるとアンバランスにならず、それぞれの部屋が際立つ。

<目次>

  1. 1. おしゃれなモダン和室の実例 8 選
    1. 1-1. 懐かしさの中に今を感じる和室
    2. 1-2. リビングとのつがなりを意識した和室
    3. 1-3. 壁や畳でモダンテイストをプラスした和室
    4. 1-4. シンプルな床の間で魅せる和室
    5. 1-5. 個性的な天井や入り口で目を引く和室
    6. 1-6. 照明とアーチ天井でモダンになった和室
    7. 1-7. 照明がおしゃれさを高めるコーナー和室
    8. 1-8. 吊り押し入がスタイリッシュな和室
  2. 2. モダン和室づくりで押さえたい 9 つのポイント
    1. 2-1. 壁紙
    2. 2-2. 照明
    3. 2-3. カーテン
    4. 2-4. 床の間
    5. 2-5.
    6. 2-6.
    7. 2-7. 襖(ふすま)
    8. 2-8. 障子
    9. 2-9. 造作材
  3. 3. ワンランク上のインテリアにするテクニック
    1. 3-1. 吹き抜けと梁
    2. 3-2. アンティークな建具
    3. 3-3. 格子の飾り
    4. 3-4. 吊り押し入れ
  4. 4. リビングとなじませるコツ
  5. 5. まとめ

1. おしゃれなモダン和室の実例 8 選

はじめにおしゃれなモダン和室を作る参考になる、経験豊かな建築家がプロデュースした 8 つの実例を紹介します。

1-1. 懐かしさの中に今を感じる和室

古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像
古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家:納谷 学

懐かしさを感じる古民家風の内装に、おしゃれなモダンテイストも感じさせる和室です。目を引く大きな照明が、現代的な雰囲気を演出しています。さらに障子の格子にさりげなく変化を加え、落ち着きの中にスタイリッシュさもある和室になっています。

1-2. リビングとのつがなりを意識した和室

下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像 下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像 下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像
下新城の家 (建築家:朝倉 元・美穂

リビングとのつながりを意識した明るい内装の和室です。敷居や鴨居などの造作材や、建具の色をフローリングと合わせ一体感を出しています。また琉球畳や床の間のアクセントカラーが、しっかりとモダンテイストをプラスしています。

1-3. 壁や畳でモダンテイストをプラスした和室

residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像
residence jo nushiya (建築家:竹内 誠一郎

壁に清涼感のある鮮やかな白を、畳にさわやかな若草色の琉球畳を使ったモダン和室です。時代感のある壁や床柱、天井の仕上げとのコントラストが、他と一味違ったモダンテイストを実現。リノベーションなどでも参考になるデザインです。

1-4. シンプルな床の間で魅せる和室

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residence jo kamisannomiya (建築家:竹内 誠一郎

床の間にシンプルな植物と壁掛けオブジェを飾り、まわりとのコントラストで侘びさえも感じます。さらにスポット照明が神秘的なムードを加え、たくさんの装飾を付けなくてもおしゃれなモダン和室になるという好例になっています。

1-5. 個性的な天井や入り口で目を引く和室

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residence jo mibu banba (建築家:竹内 誠一郎

古材を使った勾配天井や梁が、深みのある空間を作り出しています。またライティングと色使いで存在感を見せる床の間や、茶室の火灯口を模したアーチ形の入り口が独創的です。古民家の雰囲気がありながら、モダンテイストもしっかり感じる和室になっています。

1-6. 照明とアーチ天井でモダンになった和室

つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像 つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像 つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像
つづきまのいえ (建築家:佐竹 永太郎

スクエアでモダンな照明とアーチ状の天井が、シンプルな和室をスタイリッシュにしています。また白木の造作材や水屋風の違い棚が、しっかり和のテイストをプラス。装飾をあまり付けたくないけど、モダンさをしっかり感じさせたいという方に参考にしてほしい事例です。

1-7. 照明がおしゃれさを高めるコーナー和室

house of void (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 house of void (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 house of void (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像
house of void (建築家:竹内 誠一郎

壁を照らすコーニス照明のラインがおしゃれな、小上がりのコーナー和室です。部分的に勾配天井にしたり明かり取りの天窓を付けたりと、全体に変化があり見ていて飽きません。シンプルでありながら、スタイリッシュにする工夫がちりばめられています。

1-8. 吊り押し入がスタイリッシュな和室

COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像 COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像 COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像
COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家:吉田慎二+杉田陽子

シンプルなデザインの吊り押入れと、地窓がスタイリッシュなモダン和室です。琉球畳や収納扉の質感、天袋部分の格子などで和を感じさせながら、近未来なテイストも感じる空間に仕上がっています。

2. モダン和室づくりで押さえたい 9 つのポイント

部屋をデザインするときは、いくつかのパーツに分けると考えやすくなります。ここからは部屋を次の 9 つに分けて、おしゃれなデザインにするためのポイントをお伝えしていきます。

2-1. 壁紙

三鷹の家 (建築家 : 片山 正樹) の作品画像 三鷹の家 (建築家 : 片山 正樹) の作品画像 三鷹の家 (建築家 : 片山 正樹) の作品画像
三鷹の家 (建築家:片山 正樹

壁紙には広い面積に貼るベースクロスと、一部分だけ色や柄を変えるアクセントクロスがあります。次から紹介するそれぞれのクロスの選び方を知っていると、ちぐはぐな組み合わせにならずに済みます。

ベースクロスの色は調和を意識する

ベースクロスは、まわりと調和しやすい色を選ぶのがおすすめです。例えば薄いベージュやオフホワイトといった控えめな色にすると、アクセントクロスや濃い色のカーテンとぶつかり合わずに済みます。またアクセントクロスがより引き立ち、さらにおしゃれな和室になる効果も期待できるでしょう。

アクセントクロスでスタイリッシュに

アクセントクロスは部屋をスタイリッシュにし、さらに部屋の雰囲気を引き締めてくれます。おすすめは藍色や深緑といった、和を感じさせる濃いめの色です。

ただしあまり貼りすぎると重たい雰囲気になってしまいます。部屋全体のバランスを確かめながら、貼る範囲を調整すると失敗しにくくなるでしょう。もちろんすっきりしたデザインが好みなら、アクセントクロスを貼らなくても構いません。

漆喰など塗り壁もおすすめ

和室の壁には漆喰や土壁といった、塗り壁を使うのもおすすめです。塗り壁には壁紙と違ったナチュラルな質感があり、安らぎや懐かしさを感じたい和室にぴったりです。今の塗り壁材はさまざまな色があり、明るめからクラシカルな雰囲気まで幅広く合わせられます。

2-2. 照明

照明は器具のデザインや光の色が、モダン和室の雰囲気づくりに大きく影響します。まずは基本的なタイプと光の色の種類を知ってから、気に入ったデザインを選ぶことが大切です。

初めに照明タイプを決める

まずは主役になる照明のタイプを決めましょう。主なタイプに次の 3 つがあります。

ペンダントライト
つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像 つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像 つづきまのいえ (建築家 : 佐竹 永太郎) の作品画像
つづきまのいえ (建築家:佐竹 永太郎

ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプの照明です。低い位置になり照明器具がはっきり目に入るため照明器具をデザインのアクセントにしたい、という方におすすめです。ただし部屋の広さに合ったサイズを選ばないと、照明が目立ちすぎてしまうことがあるので注意しましょう。

ダウンライト
石神井公園の家|Shakujii Koen House (建築家 : 武富 恭美) の作品画像 石神井公園の家|Shakujii Koen House (建築家 : 武富 恭美) の作品画像 石神井公園の家|Shakujii Koen House (建築家 : 武富 恭美) の作品画像
石神井公園の家|Shakujii Koen House (建築家:武富 恭美

天井に小さな照明を埋め込むのがダウンライトで、シーリングライトよりさらにすっきりしたデザインです。コンパクトな部屋に付けても狭さを感じにくく、どんなデザインの部屋にも合いやすい照明です。また4灯や6灯など複数付けて、メイン照明にすることもできます。

間接照明
武蔵野の家 | Musashino house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 武蔵野の家 | Musashino house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 武蔵野の家 | Musashino house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像
武蔵野の家 | Musashino house (建築家:八島正年 + 八島夕子

よりモダンな和室にするなら、ぜひプラスしたいのが間接照明。明るさが足りないところを補助するだけでなく、光と影を作り出して部屋をおしゃれな空間にする役割も持ちます。壁に当てて光を広げたり、ピンポイントで光りを当てて明暗を際立たせたりと、さまざまな演出方法があります。

2-2-2. 照明の色でムードを作る

照明の光の色によっても和室のイメージは大きく変わります。オレンジ色の「電球色」は部屋を優しく落ち着いた雰囲気にするため、リラックスできる和室にしたい方におすすめです。また白く明るい「昼白色」は本の字がはっきり見え、料理もおいしそうに見えやすい光です。

他にも2つの中間の色や、調整して色を変えられる照明もあります。モダン和室でどんな過ごし方をするかイメージしながら光を選んでみましょう。

2-3. カーテンなど

窓のあるモダン和室では、カーテンなども部屋のデザインの一部になります。まずカーテンなどの基本的な種類と特徴を知り、そのうえで色や素材を選んでいきましょう。

2-3-1. カーテンなどの種類を選ぶ

窓を覆うカーテンなどは、主に次の5種類に分かれています。

カーテン

カーテンは色や柄がとても豊富なので、部屋のデザインに合ったものが見つけやすい良さがあります。また手で引いてサッと開け閉めできるため、スクリーンやブラインドのように紐を巻き上げるのが面倒な方にもおすすめです。

ただし開けたときに片側に寄ったカーテンの「たまり」は、意外とボリュームがあります。そのためシンプルなモダン和室では、少し重たく感じてしまうかもしれません。できるだけすっきりしたデザインにしたい方は、次のロールスクリーンやブラインドも検討してみましょう。

ロールスクリーン
ロールスクリーンの画像

生地を上に巻いて開けるのがロールスクリーンです。開けると窓の上で筒状になるので、カーテンのような「たまり」が目立ちません。また生地の表面がフラットでカーテンのような波打ちがなく、閉めているときもすっきりした印象になります

プリーツスクリーン
プリーツスクリーンの画像

表面に細かく横方向の折り目を付けたのが、プリーツスクリーンです。開けると上へコンパクトに折り畳まれ、すっきりした印象になります。また閉めると折り目がデザインのアクセントになり、変化のあるデザインにしたい方におすすめです。

ブラインド

横向きに細いパネルを連ねたものがブラインドです。閉めたままでもバーやコードの操作で、かんたんに光の入り具合を調整できます。また細かなスリットがシャープに感じられ、モダン和室の雰囲気に合いやすい種類でしょう。

バーチカルブラインド
バーチカルブラインドの画像

バーチカルブラインドは、パネルを縦にして連ねた形をしています。横向きブラインドと同じくスリットがシャープな印象で、モダン和室に合わせやすいデザインです。またパネルが布製のものも多く、柔らかい雰囲気にしたい場合もおすすめです。

2-3-2. カーテンの素材で和のテイストを調整する

カーテンなどの種類が決まったら、次はその素材を選びましょう。カーテンの素材によって、和のテイストを濃くしたり薄めたりすることができます。まわりの壁などとのバランスをチェックしながら、ていねいに決めていきましょう。

布製

布はカーテンなどにとても良く使われる素材です。中でも織り糸が太いものを選ぶと素材感が強調され、和のテイストが強まります。反対にシンプルで和のテイストを控えめにするなら、織り糸の細いフラットな布がおすすめです。

和紙調
和紙調のカーテンの画像

和紙調の素材は、部屋に上品でさりげなく和のテイストをプラスします。そのため大きな面積で使っても、重たくならずに和室らしい雰囲気になります。また照明のカバーも和紙調のものが多いので、デザインを合わせて統一感を出すのも良いでしょう。

木調
木調のカーテンの画像

木調の素材は存在感があり、部屋にしっかりと和のテイストを加えます。例えばブラインドに木調素材を使えば、シンプルな和室のデザインアクセントになります。あるいは柱などがたくさん見える和室に使っても、自然と溶け込ませることができます。

2-3-3. カーテンの色はアクセントかどうかで判断

カーテンなどの色は、デザイン上のアクセントにするかどうかで判断します。他にアクセントになる壁紙などがあるなら、カーテンは控えめな色にした方が落ち着いた雰囲気になるでしょう。反対にカーテンなどをアクセントにするなら、壁などはあっさりした色を選んだ方が良いかもしれません。

特に大きなサイズのカーテンなどは、濃い色を使うと存在感が増します。まわりとのバランスを取りながら、慎重に色を選ぶようにしましょう。

2-4. 床の間

residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo nushiya (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像
residence jo nushiya (建築家:竹内 誠一郎

床の間は和室の壁際にある、床から一段高くなっているスペースです。古くから和室に見られるため、部屋に作るとより和風な雰囲気になります。ただしモダン和室では、和のテイストが強すぎないようデザインに注意しながら作る必要があります。

2-4-1. 床とまわりの部材を決める

昔からある床の間は一段上がった「床(とこ)」以外にも、横の「床柱」や上にある「落としがけ」など、いろいろな部材で作られています。こうした部材が多いほど、格式ある和の雰囲気に近づきます。

そのため和よりもモダンさを重視した和室にするなら、まわりの部材を減らしたシンプルな床の間も検討しましょう。1段あがった「床」を作るだけでも、モダン和室には十分な和のテイストになるかもしれません。

2-4-2. 正面の壁紙で変化をつける

床の間の正面の壁紙を藍色などアクセント色にすると、よりモダンな雰囲気の床の間にすることができます。あるいは花やカスミなどの柄を薄めに入れると、さりげないおしゃれさが加わるでしょう。正面の壁紙に変化があると、奥行きも生まれて部屋に広がりも生まれます。

2-5. 畳

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residence jo kamisannomiya (建築家:竹内 誠一郎

畳もおしゃれなモダン和室にするうえで、変化を付けたいポイントです。形と色を変えるだけでも、かなり洗練されたイメージの和室になりますよ。

2-5-1. 琉球畳でスタイリッシュに

琉球畳は沖縄地方で古くから使われる、縁のない畳のことです。すっきりした印象の畳なので、モダン和室にとてもよく合います。

また正方形の畳を使うとシャープさが増し、よりスタイリッシュな和室になります。しかも畳は目の向きで色が変わって見えるため、互い違いに並べると全体が市松模様になり意外性も加わります。

2-5-2. カラー畳でおしゃれさをアップ

さらにおしゃれな畳にするなら、カラー畳を使うのもおすすめです。現代の畳は一般的な若草色や黄金色以外にも、さまざまな色が選べます。例えば淡い乳白色や薄桜色を選べば、優しさや温かみのある和室になるでしょう。またシックな墨染色や藍色の畳にすれば、深みや品が増します。

2-6. 窓

スパイスカレーと珈琲 ティケ thik hai! (建築家 : 荻原 雅史) の作品画像 スパイスカレーと珈琲 ティケ thik hai! (建築家 : 荻原 雅史) の作品画像 スパイスカレーと珈琲 ティケ thik hai! (建築家 : 荻原 雅史) の作品画像
スパイスカレーと珈琲 ティケ thik hai! (建築家:荻原 雅史

モダン和室の雰囲気づくりで大切なのが、窓からの光の入り方です。光を含めて窓をデザインできると、よりイメージに合ったモダン和室にできるようになります。

2-6-1. 光を考えて窓を計画する

もし明るい和室にするなら大きな窓にするのはもちろん、入り口から入った正面に窓を作るようにしてみましょう。目の前から光が差し込んだ方が明るく感じられ、しかも開放的な部屋になります。

またシックな和室にしたいときは、あえて窓を小さくするのもおすすめです。適度な暗さがあった方が落ち着いた雰囲気になり、絞られた光が部屋にモダンさを加えてくれます。

2-6-2. 地窓で変化をつける

地窓は床の近くにある低めの窓です。足元に光を入れながらその上は影になるため、陰影のコントラストで部屋の味わいが増します。また座ったときに地窓から外が見えるので、部屋の中で景色の変化を楽しめます

2-7. 襖(ふすま)

K邸茶室新築工事 (建築家 : 椿 邦司) の作品画像 K邸茶室新築工事 (建築家 : 椿 邦司) の作品画像 K邸茶室新築工事 (建築家 : 椿 邦司) の作品画像
K邸茶室新築工事 (建築家:椿 邦司

襖は和室の押入れの扉や、他の部屋との仕切りに使われます。表面に貼る襖紙は目に大きく映るため、しっかり選べばよりおしゃれなモダン和室にすることができます。

2-7-1. 全体のバランスで色柄を選ぶ

襖を部屋の中で馴染ませるなら、壁紙と似た色や柄の襖紙を選びましょう。四方に太い縁のある本襖以外なら壁と同じ壁紙を貼れるため、より部屋と一体感のある襖にすることもできます。

反対に襖を部屋のアクセントにしたいときは、藍色や深緑など濃い色や花などの柄の入った襖紙を貼ってみましょう。ただし壁やカーテンにもアクセントがあるかや、色がぶつかり合わないか、しつこ過ぎないかなどを確かめながら色柄を選ぶようにします。

2-7-2. 枠も忘れずにデザインする

襖の種類の中でも、本襖と呼ばれるものは四方の縁が太めです。そのため黒など色が濃い縁を選ぶと、和室の中で意外と目立つことがあります。明るくライトなデザインのモダン和室にするなら、白木の縁を選んだり、縁があまり目立たない戸襖(板襖)を選んだりすると良いでしょう。

2-8. 障子

能代の住宅〜夏の家、冬の家〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 能代の住宅〜夏の家、冬の家〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 能代の住宅〜夏の家、冬の家〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像
能代の住宅〜夏の家、冬の家〜 (建築家:納谷 学

部屋との仕切りに使う障子は、障子紙や枠をおしゃれなデザインに変えられます。また障子は光を通すため、明るさや広がりを感じさせたいモダン和室にとてもおすすめです。

2-8-1. 障子紙のデザインを変えてみる

障子に貼る障子紙は和紙調のデザインだけでなく、さまざまな色や柄、透かしが入ったものも選べます。部分的に色や柄を変えたり複数の色を組み合わせたりすれば、控えめな存在だった障子が部屋のアクセントに早変わりするでしょう。

さらにデザイナーズ障子と呼ばれる、全体に大きな絵や模様をプリントしたインパクトのある障子もあります。あれこれ使いすぎるとモダンな雰囲気から離れてしまう恐れがありますが、適度に使えばおしゃれな和室にできるはずです。

2-8-2. 格子の間隔や色を工夫する

障子の格子のデザインや色を変えると、さりげなく部屋のモダンテイストを高められます。例えば格子を太くしたり、間隔を大きめにしたりすると新しい感覚の障子になるでしょう。

色はスタンダードな白木以外にも、温かみのあるナチュラルな茶色や古民家風の濃茶色、アーバンテイストのシルバーなど幅広く用意されています。壁紙や襖紙といった定番ポイントではなく、他とはちょっと違った部分でおしゃれさを出すなら、障子の格子を工夫してみてはいかがでしょうか。

2-9. 造作材

古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像
古民家ヴィラ「あんたげ」 〜棚田を未来へ繋ぐ土間空間〜 (建築家:納谷 学

和室における造作材とは、柱や長押、敷居や鴨居といった木製の材料のことです。大きく目立つ存在ではありませんが、この造作材がモダン和室のテイストを左右することがあるため、次の2点に注意して選ぶようにしましょう。

2-9-1. 色選びが部屋のテイストを決める

造作材の色は主に、新しい状態の白木、少し年月の経った茶色、歴史を感じさせる濃茶があり、どれを選ぶかで部屋のテイストが変わります。明るさや新しさを感じさせるなら白木、落ち着きや洋室となじみやすさを優先するならナチュラルな茶色、よりクラシカルな雰囲気にするなら濃茶がおすすめです。

2-9-2. 造作材の見え方で「和」を調整

鴨居の家 | Kamoi house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 鴨居の家 | Kamoi house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 鴨居の家 | Kamoi house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像
鴨居の家 | Kamoi house (建築家:八島正年 + 八島夕子

造作材は壁で覆ってしまい、表に見えないように作ることもできます。そのため造作材の見える割合を調整すれば部屋の「和」の濃さを変えられます

例えば上の写真のように、障子枠くらいしか造作材が見えていない部屋なら、シンプルでモダンなテイストになります。しかしもう一つ前の写真のように、造作材がたくさん見えるようにするとより和風に近い雰囲気になるでしょう。

3. ワンランク上のインテリアにするテクニック

ここまではモダン和室を作る基本的なポイントをお伝えしました。もしさらにワンランク上のおしゃれなモダン和室を目指すなら、次の 4 つをプラスしてみてはいかがでしょうか。

3-1. 吹き抜けと梁

法連町の家 (建築家 : 佐々木 勝敏) の作品画像 法連町の家 (建築家 : 佐々木 勝敏) の作品画像 法連町の家 (建築家 : 佐々木 勝敏) の作品画像
法連町の家 (建築家:佐々木 勝敏

天井を吹き抜けにして梁(はり)が見えるようにすると、開放感のあるモダン和室になります。梁を新しい木材で作れば明るい雰囲気に、いろりの煙で燻された古材を使うと重厚感のある部屋になるでしょう。

3-2. アンティークな建具

部屋の仕切りにアンティークな建具を使うと、より古民家テイストのあるモダン和室になります。アンティークの建具は専門店から購入したり、建具業者にアンティーク風に作ってもらったりする方法があります。

3-3. 格子の飾り

residence jo mibu banba (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo mibu banba (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像 residence jo mibu banba (建築家 : 竹内 誠一郎) の作品画像
residence jo mibu banba (建築家:竹内 誠一郎

木製格子の飾りを部屋に付けると、さらにおしゃれなモダン和室になります。間仕切り壁に使ったり、収納の扉に付けたり、エアコンの目隠しに付けたりできます。こちらも既製品と専門業者に作ってもらう方法があります。

3-4. 吊り押し入れ

COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像 COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像 COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家 : 吉田慎二+杉田陽子) の作品画像
COURTHOUSE IN ASHIHARA (建築家:吉田慎二+杉田陽子

吊り押入れとは下がくり抜かれ、宙に浮いているように見える押入れです。部屋のデザインにアクセントが付き、他とは少し違った和室にしたい方におすすめです。下を地窓にすると、明かりのコントラストもできておしゃれさがアップします。

4. リビングとなじませるコツ

下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像 下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像 下新城の家 (建築家 : 朝倉 元・美穂) の作品画像
下新城の家 (建築家:朝倉 元・美穂

モダン和室につながったリビングとアンバランスにならないようにするには、色をできるだけ統一するのがおすすめです。リビングと和室で色がまったく違うと、全体で見たときにバラバラな雰囲気になってしまいます。

例えばリビングの床やドアと和室の造作材の色を近づけたり、壁紙やカーテンの色を同じ系統にしたりすると馴染みが良くなります。コツは全ての色を同じにするのではなく、ベースカラーやアクセントカラーなど部分的に合わせることです。その方が家の中に適度な変化が生まれ、それぞれの部屋も際立つようになるでしょう。

5. まとめ

イメージ通りのモダン和室を作るには、壁紙や照明、カーテンなど紹介したポイントをひとつずつ丁寧に選ぶことが大切です。またできるだけ全体の出来上がりをイメージしながら進めると、バランスのとれたおしゃれなモダン和室ができるでしょう。

ただしどのような部屋に仕上がるか、お客様だけで想像するのは難しいことかもしれません。そのため実際にモダン和室を設計した経験のある建築家などから、提案を受けながらデザインすることをおすすめします。

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