家を建てる費用はいくらかかる? 土地あり・土地なしの場合の考え方を解説

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「家を建てたい」と思っているものの、多くの人がまず抱く疑問は、家を建てるのに一体いくらかかるのかというお金の問題だと思います。建売住宅を購入する場合は価格があらかじめ提示されていますが、オーダーメイドで一から注文住宅を建てる場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか。

この記事では 土地あり・土地なしのパターン に応じて、家を建てる費用の考え方の参考例をご紹介します。

<目次> 家を建てる費用はいくら必要? 土地あり・土地なしの場合の考え方を解説

  1. 1. 家を建てる費用はどのくらいかかる?(土地ありの場合)
    1. 1-1. 面積から考える
      1. - (1) 建蔽率(けんぺいりつ)
      2. - (2) 容積率
      3. - (3) 建ぺい率と容積率のまとめ
    2. 1-2. 構造から考える
      1. - (1) 木造
      2. - (2) 鉄骨造(S造)
      3. - (3) 鉄筋コンクリート造(RC造)
    3. 1-3. 費用シミュレーション
  2. 2. 土地にかかる費用は?(土地なしの場合)
  3. 3. その他にかかるお金
  4. 4. ライフサイクルコストも踏まえて考える
  5. 5. 建築家の住宅は高額?
    1. 5-1. 建築家の住宅が割高になる場合
    2. 5-2. 建築家の住宅が割安になる場合
  6. 6. まとめ

1. 家を建てる費用はどのくらいかかる?(土地ありの場合)

まずは、すでに土地の購入が決まっている、または土地を持っている場合の費用の考え方についてご説明します。費用を算出する上では様々な要素が関わってきますが、ざっくりとした費用感は大きくは「面積」と「構造」に左右されます。

ここからは、ある土地に対して家を建ててもいい面積(建築可能面積)の算出方法と、住宅の構造の基本的な知識や費用についてご説明します。すでに知っているという方は 費用シミュレーション に進んでください。

1-1. 面積から考える

購入予定、またはすでに持っている土地の情報から、建築可能な面積を算出します。土地目一杯に自由に建物を建てて良いという訳ではなく、周辺に住む人たちの快適性や安全性を確保するために、法律でいくつかの規制が設けられているのです。

その主なものが、「建蔽率(けんぺいりつ)」「容積率」の2つです。

(1) 建蔽率(けんぺいりつ)

建ぺい率とは、敷地の面積に対して、建てられる「建築面積」(真上から見たときの水平投影面積)の上限を決める割合です。「建築面積」とは「屋根の大きさ」と考えると分かりやすいかもしれません(厳密には少し異なる場合があります)。
例えば「建ぺい率 50%」の土地は、その土地の 50% までの大きさの建物を建てられるということになります。

建ぺい率は主には 30~80% の範囲で、エリアごとに都市計画により定められています。角地や防火地域などの敷地の条件により、緩和を受けて建ぺい率を上げられる場合があります。

(2) 容積率

容積率とは、敷地の面積に対して、建てられる「延床面積」(全ての階の床面積の合計)の上限を決める割合です。例えば「容積率 80%」の土地に建てる家は、延床面積がその土地の面積の 80% 以下でなければなりません。インフラや周辺環境を担保するために、その地域に住める人口をコントロールすることが目的の規制です。

容積率と前面道路の幅の関係性?

エリアごとに都市計画で定められた割合(主には 50~500% の範囲)の数値と、敷地の前面道路の幅(m)に、40(住居系地域) or 60(非住居系地域)を掛けた数値を比較して、小さい方の数値となります。住居系地域とは良好な住環境を保つために都市計画で定められているエリアで、「〇〇住居(専用)地域」という名称のエリアをひとまとめにしたものです。

例をつかって具体的に算出してみると、

  • 都市計画で定められた容積率は 200%
  • 第一種住居地域
  • その敷地に 4m の道路が隣接している

という条件の土地があった場合、

前面道路 4(m) × 40 = 160(%) < 200(%)

となり、小さい方の160%がこの土地の容積率となります。

(3) 建ぺい率と容積率のまとめ

ここまでが建ぺい率と容積率というものの説明でした。ここからは実際に、建ぺい率と容積率から、ある土地に対して建てられる住宅のもっとも大きいサイズを計算してみます。

《 建ぺい率と容積率のシミュレーション:建てられる家のサイズ 》

建ぺい率と容積率のシミュレーション

例えば、

  • 敷地面積:100㎡
  • 建ぺい率:50%
  • 容積率:150%

という条件の土地には、

建築面積:100㎡ × 50% = 50㎡(≒ 15.2 坪)
延床面積:100㎡ × 150% = 150㎡(≒ 45.5 坪) ※1坪 ≒ 3.3㎡とする

という規模の住宅を建てることが可能です。

このような土地に容積率・建ぺい率の上限まで目一杯使った家を建てるとなると、1 階分の面積が 50㎡ ある 3 階建ての家(50㎡ x 3 階 = 150㎡ の延べ床面積)を建てることになります。

エリアごとの建ぺい率・容積率については自治体の HP からも確認できる場合が多いので、まずは自分の土地の情報を確認してみてください。ただし土地の条件によって特殊なケースもあるので、正確に算出するには設計事務所やタイテルの専門スタッフへの 無料お問い合わせ をつかっていただくのが確実です。

1-2. 構造から考える

住宅のベースとなる構造に何を選ぶかによっても金額は異なってきます。ここでは3つの代表的な構造についてご説明します。

構造種別 メリット・デメリット 平均 坪単価 (※)

《 木造 》

木造
  • 比較的安い
  • 設計の自由度が高く、将来的な改修に対応しやすい
  • 調湿効果があり、日本の風土に適している
  • 火地域等では制約が大きい
70~120万円/坪

《 鉄骨造(S造)》

鉄骨造(S造)
  • シャープで軽やかなデザイン
  • 柱の数を減らして大空間を作ることができる
  • 断熱対策が必須
  • 木造よりは高くなることが多い
100~150万円/坪

《 鉄筋コンクリート造(RC 造)》

鉄筋コンクリート造(RC造)
  • 耐久性、耐火性、防音性が高い
  • 自由な造形が可能
  • 建築コストが高い
120~180万円/坪

(※) 平均坪単価は、あくまで参考費用です。面積が小さい家では坪単価は割高になり、同じ面積でも凹凸が多いほど高額になります。 エリアや地形、仕様、施工業者によっても費用にばらつきがあります。

1-3. 費用シミュレーション

それでは、容積率と構造種別による建築費用のパターンを算出してみましょう。

(例)敷地面積100㎡の場合

【A】容積率 100%
延床面積:100㎡ (約 30 坪)
【B】容積率 150%
延床面積:150㎡ (約 45 坪)
《 木造 》 100 万円 / 坪 100 万円 × 30 坪 = 3,000 万円 100 万円 × 45 坪 = 4,500 万円
《 S 造 》 130 万円 / 坪 130 万円 × 30 坪 = 3,900 万円 130 万円 × 45 坪 = 5,850 万円
《 RC 造 》 160 万円 / 坪 160 万円 × 30 坪 = 4,800 万円 160 万円 × 45 坪 = 7,200 万円

逆に、設定予算をもとにして、どのくらいの広さの住宅を建築することができるのかということを検討することもできます。

例えば「予算4000万円」で「最大限広い家」を建てたい場合、このような面積が目安になります。

  • 木造の場合:4,000 万円 ÷ 坪単価 100 万円 = 40坪(132㎡)
  • 鉄骨造の場合:4,000 万円 ÷ 坪単価 130 万円 = 31坪(102㎡)
  • 鉄筋コンクリート造の場合:4,000 万円 ÷ 坪単価 160 万円 = 25坪(82.5㎡)

このような形であなたの予算に当てはめて、どれくらい大きな家を建てられるか計算してみてください。

2. 土地にかかる費用は?(土地なしの場合)

エリアや立地、希望する広さなどによって、土地にかかる費用はピンキリです。土地は、主にこのような条件で価格が左右されることが多いです:

  • 広さ(広いほど高い)
  • 駅やバス停への近さ(近いほど高い)
  • 都心部や栄えている場所へのアクセス(都心に近いほど高い)
  • 土地の形(綺麗な四角形ほど高い、細長い土地・旗竿地・傾斜のある土地などは割安になることがある)

そのほかにも、土地の方角・周辺環境・法規制・建築条件付き/無し・ハザードマップの範囲内かどうかなど様々な要因で土地の価格は決まります。

地域にもよりますが、例えば同じ 30-40 坪ほどの土地でも、数百万円で買える地域もあれば、都心では数千万円から数億円することもあります。土地の価格はばらつきが激しいため、住みたいエリアがある方は入念にリサーチをしたり、エリアから検討をされている方は不動産会社に話したり まずは家づくりの専門家に無料相談 をしてみたりするところから始めることをおすすめします。

「土地の購入から家づくりをしたい」という方は、まずは自分たちが希望する住宅(建物)にどのくらい費用がかかるのかを算出してみましょう。費用の考え方は 家を建てる費用はどのくらいかかる? に書かれている内容と同じで、延べ床面積坪単価が目安になります。そこからおのずと、どれくらいの予算を土地の購入にかけられるか見えてきます。

費用を予算内におさめながら希望する広さが確保できる土地があるエリアを教えてほしい、土地と住宅の費用バランスがわからない、などの希望やお悩みがありましたら、タイテルまでご相談ください。
タイテルでは、土地探しからの家づくりや、ローンの手続きや資金プランニングまで、 専門家があなたを無料でサポート します。「土地探しから注文住宅を建てるといくらくらいの費用になるのか知りたい」「まずは簡単なお金のシミュレーションを知りたい」という方も、お気軽にお問い合わせください。

3. その他にかかるお金

これまでご説明してきたのは、あくまで建物本体を建てる工事費用です。家を建てるためには工事費以外にもいくつかの費用がかかります。下記に主に考えられる諸費用と目安の価格をリストアップしましたので、参考にしてみてください。

  • 地盤調査:5 万円前後
  • 地盤改良工事(調査の結果必要な場合):100 万円前後(必要な工事の内容による)
  • 解体費用(既存建物がある場合):約 3~8 万円/坪
  • 電気・ガス・水道引き込み:10 万円前後
  • 建築確認申請費用:20 万円前後
  • 地鎮祭・上棟式費用:10 万円前後
  • 外構費用:建物価格の 10% 程度、外構工事の内容による
  • 設計監理料(または諸経費):工事費の 10~20% 程度、ハウスメーカーや設計事務所による
  • 土地購入時の仲介手数料:不動産価格の約 3%
  • 火災保険料
  • 引っ越し費用
  • 家具・家電購入費

(※)こちらの金額はあくまで目安です。あなたの家づくりにかかる費用は専門家に確認してください。

これらのコストをまとめて、家づくりの「諸費用」と呼ぶことが多いです。諸費用のそれぞれについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください:

注文住宅に必要な「諸費用」とは? それぞれの金額や支払いタイミングを解説

4. ライフサイクルコストも踏まえて考える

ライフサイクルコスト(LCC)とは、家を建ててから解体されるまでの期間でかかる費用です。その間に住んでいる時にかかる費用、例えば光熱費、固定資産税、修繕費、リフォームの費用なども、あなたの「家」にかかる費用です。

一般的に家を建てるときの費用はライフサイクルコストの 20% 程度と言われています。今かかる費用をむりやり抑えたとしても、それが将来かえって高くつくこともあります。家を建てる際には、目先のイニシャルコストだけでなく、ランニングコストも踏まえたライフサイクルコストを意識することをおすすめします。

例えば、建築時に費用がかさんでも断熱対策をきちんと行っていれば、数十年後には光熱費分の元を取れ、逆に節約につながるケースなどもあるかもしれません。

5. 建築家の住宅は高い?

多くの方は「建築家の家は高い」「ハウスメーカーや工務店が安い」というイメージを持っているのではないでしょうか。それは、必ずしもそうではありません。家づくりの費用は、ハウスメーカーが安くなる場合と建築家住宅が安くなる場合の両パターンあり、それはあなたがどういう家を建てたいか、どれだけ自分の好みに合わせた家をつくりたいかによります。

5-1. 建築家の住宅が割高になる場合

「金額重視で、家の中身にはそこまでこだわりがない」「ハウスメーカーや工務店のカタログに、自分の希望にぴったりの商品がある」という方は、ハウスメーカーや工務店が割安になるでしょう。決まった規格があり、使う資材も特定のものに絞りそれを大量発注するため、カタログ通りの家を建てる場合は設計や資材の調達にかかる費用を抑えることができます。

建築家住宅は、どのような場合でも建て主の希望に合わせて一から設計をするので、建築資材や設備などの原価コストはハウスメーカーなどに比べると割高になることがあります。また、輸入物の建材や設備などを取り寄せたり、オリジナルで制作する物が増えれば、その分費用も高くなります。
設計の打ち合わせも綿密に時間をかけて行うことが多いため、人件費などのコストも多めにかかることがあります。

ただし、あらかじめ総予算を伝えておけば、建築家はその予算に合わせて設計内容を提案してくれるので、予算が少ないからといって決して建築家との家づくりを諦める必要はありません。また、工事金額についても、建築家は工務店に相見積もりをとって、材料や施工の価格が適正かどうかのチェックを中立的な立場で行ってくれるので、透明性が非常に高いです。精査された見積もりをもとに、予算内におさめるにはどうすればいいか、内容を削るだけでなく施工方法や材料を再検討し提案してくれます。

また、こだわりの LDK に重点的にコストをかけて、水回りや寝室など他の部分はなるべくコストをかけずにシンプルに作るといった、メリハリをつけてコストをコントロールできる点も建築家住宅ならではのメリットです。

5-2. 建築家の住宅が割安になる場合

逆に、プランやデザインのこだわりが多い人・カスタマイズが多くなる人は、ハウスメーカーや工務店ではかえって金額がはね上がってしまうことが多いです。カタログの規格から外れて注文をすると、ハウスメーカーなのにゼロから設計をしなければならなかったり、普段は使わない資材を取り寄せなければならなかったり、せっかくのハウスメーカーの良さである大量生産のコストメリットを受けられなくなります。

希望が色々とありこだわりの家づくりをしたい人、カタログの商品をみても変えなければいけない部分が多くある人は、最初から建築家と話しあなたの希望通りの住宅をゼロから考える方が割安に済みます。

建築家との家づくりに興味がある人、不安な点や聞きたいことがある人は、ぜひ実際に建築家の話を聞いてみてください。 まずはタイテルよりあなたにピッタリな建築家をご紹介します。

6. まとめ

注文住宅を建てる際にはどのくらいの工事費がかかり、工事費以外にはどんな費用が発生するのか、またハウスメーカーと建築家住宅のコスト面での違いについて、これまでご説明してきました。家を建てたいと考え始めている人の参考に少しでもなれば幸いです。

それぞれの費用についてもう少し詳しく知りたいという人、建築家とハウスメーカーで悩んでいる人、土地の購入や資金繰りに困っている人がいたら、ぜひ気軽にタイテルまでご相談ください。