東京都武蔵野市
敷地は武蔵野の面影を多く残す、おおらかな雰囲気の住宅街の北東角地である。北側道路をはさんで向かいにある小学校に配慮し、また建物の印象を和らげるためにも、前面道路から建物を大きく後退させている。後退させた部分はアプローチ兼駐車場とし、南北に長い敷地の中央に建物本体を、敷地南側にはできるだけ大きな庭を確保した。
外観はコンクリート打放しだが、杉板本実型枠を使用した壁と洗い出しの床が、コンクリートの堅い表情を和らげる。広めの玄関を通り抜けると、南庭と一体となった居間へと繋がる。居間南面は一面開口となっており、中庭の白い壁から拡散した光と天窓から差し込む光が合わさり、奥深い空間に様々な変化を与える。庭は居間と一体として使えるように、ほぼ中央に大谷石を敷き詰めたテラスとベンチ、周囲には四季の移り変わりを楽しめるように樹木を配置した。
photo: Ken’ichi Suzuki, Nobuyoshi Meguro
建物概要
主要用途
専用住宅
敷地面積
164.61㎡
延床面積
130.58㎡
構造
RC造壁式
規模
地上2階
竣工
2011年3月