失敗しない地下室の作り方!費用や注意点を徹底解説

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「地下室」という響きを聞いて思い浮かぶのは、子どもの頃に憧れた秘密基地のようなイメージでしょうか?
それとも、災害時に安心なシェルターのようなイメージでしょうか?
どちらも、普通の家にはない特別な空間である「地下室」を今回は深堀していきます。

地下室には憧れるけど、費用が気になる!なにかデメリットはないの?といった疑問や不安を解消しつつ、titel(タイテル)の事例を参考にご自身の理想の地下室の参考にしてください。

それでは、今回の記事のポイントです。

  • 地下室の費用相場は、約 1,000 万円~
  • 地下室の使用目的としては、防音を目的とした部屋、ビルトインガレージなどが多い。
  • 地下室のメリットは、音が響きにくいこと・四季を通じて涼しいこと。
  • 地下室のデメリットは、湿気がこもりやすいことや、排水・浸水に最大限の注意が必要
  • 固定資産税は、地下室があると高くなる

<目次>

  1. 1. 地下室の費用
    1. 1-1. 地下室の費用の相場は約 1,000 万円~
    2. 1-2. 目的によっては地下室の方が安い場合もある
  2. 2. 地下室のメリット
    1. 2-1. メリット1 音が響きにくいため音響室に向いている
    2. 2-2. メリット2 温度が安定しておりワイン貯蔵庫に向いている
    3. 2-3. メリット3 耐震性の高さ
    4. 2-4. メリット4 容積率の緩和を受けることができる
  3. 3. 地下室のデメリット
    1. 3-1. デメリット1 コストが高い
    2. 3-2. デメリット2 メンテナンス(排水・浸水)にコストがかかる
    3. 3-3. デメリット3 換気や空気質に最大限の配慮が必要
    4. 3-4. デメリット4 木造と比べて税金(固定資産税)が高くなる
  4. 4. タイテルの地下室の事例 5 選
    1. 4-1. 牛久の家 | Ushiku house
    2. 4-2. W邸 | W house
    3. 4-3. 渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜
    4. 4-4. 江戸川の住宅 〜高架前の解答〜
    5. 4-5. 尾山台の住宅 / House in Oyamadai
  5. 5. まとめ

1. 地下室の費用

まずは、みなさんが最も気になる費用についてです。

1-1. 地下室の費用の相場は約 1,000 万円~

地下室の費用相場は、安くても約 1,000 万円~と思っておけば、そこまでかけ離れていないでしょう。

地下室の形態によっても異なりますが、地下室を作るためには、やはり地上階に比べて余分な費用などがかかります。
一般的な建物の場合は、基礎を作る際に土地を掘りますが、地下室がある場合はより深く掘り進める必要があり、地盤改良なども必要になってくる可能性もあります。
また、地下室はGL(グランドライン)より低い位置にあることから、雨水の侵水対策・地下水の浸水対策が必要不可欠となっており、排水のためのポンプも必須になってきます。

このように地上階とは異なった特殊な設備や構造で、割高ではあります。

工事にかかる費用の目安がこちらになります。

工事内容 費用目安
土地関係 地盤調査費用 約 30 万円~
山留費用
(地下室を作る時に地盤が崩れないための壁を設ける工事)
約 150 万円~
土壌処分費用
(堀った土の処分費)
約 150 万円~
地盤改良費用
(杭を打って住宅全体を支える工事
※必要な場合ではあるものの必要なことが多い)
約 100 万円~
設計関係 構造計算費用
(地下室がある場合は必須)
約 30 万円~
※地下室のみの費用
構造関係 地下室の構造躯体
(鉄筋コンクリート造)
約 300 万円~
防水関連工事・排水ポンプ工事 約 150 万円~
結露・換気対策 約 30 万円~
小計 約 940 万円~

※上記の金額はあくまで目安としてお考え下さい

このように、土地を整備するだけでも相当な費用がかかりますので、コスト面をしっかり建築士に相談する必要があります。

坪単価としても安く見積もっても 100 万円 / 坪~、と地上階の坪単価と比較しても 1.5 倍~ 2 倍以上になってくると想定されます。

また、地下室には大きく分けて3種類の形態があり、それによっても費用面も変わってきます。

(1) 地下室
土壌に完全に埋まっている地下室。建築基準法上は居室としては扱われず、納戸やワインセラーのような使い方を想定したケースになります。

(2) 半地下(ドライエリアありタイプ)
地下にある部屋でも、地上と繋がっているドライエリアがあり、窓があるタイプの地下室です。

W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像 W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像 W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像
W邸 | W house (建築家:伊原 孝則

空調・換気機器を設けていれば、居室として全く問題なく使うことができ、ジメジメ暗い地下室といったことイメージとは全く異なった地下室です。

(3) 半地下(敷地の段差を利用したタイプ)
ビルトインガレージなどに利用されることが多い形態で、土地内での段差を利用した半地下タイプの地下室です。

尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像 尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像 尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像
尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家:松井 大輔

土地の形状や土壌の状態、用途や安全性なども考慮して、どの形状がベストかは、建築家との相談になってきます。

1-2. 目的によっては地下室の方が安い場合もある

大都市圏では、部屋の目的によっては地下室にする方が安いケースも想定できます。
例えば、音響専用ルームを作ろうとする場合、その面積分は大きな土地が必要になることや、防音設備としての工事を行う分を考慮すると、コンパクトな土地に地下室を設けた方が安くなるケースも考えられます。

ほしい土地の条件と、コストとのバランスを考えながら建築家に相談しましょう。

2. 地下室のメリット

それでは、地下室を設けるメリットを見ていきましょう。

2-1. メリット 1: 音が響きにくいため音響室に向いている

まずメリットとしてあげられることが、音が響きにくいことです。
地下室は鉄筋コンクリート造で作られることで、元々音が漏れにくい構造で作られ、さらに地下であることのメリットを最大限活かすことができます。

カラオケやバンドなどが趣味の方には、ピッタリなメリットではあります。
特にドラムやエレキギターなどの音が響きやすい楽器は、地下室のような部屋があると気兼ねなく趣味に没頭できるのではないでしょうか。
またホームシアターが趣味という方も少なくないと思いますが、地下室は外からも音が入らず、サラウンドでの映画が楽しめます。

2-2. メリット 2: 温度が安定しておりワイン貯蔵庫に向いている

地下は、四季を通じて温度変化が少ないことが特徴です。
温度は、外気の影響を大きく受ける構造でなければ、約 10 ℃〜 20 ℃程度に保つことができる点を利用し、ワインセラーなどを置く場所としても向いています。

ただし、梅雨時期~夏を中心に湿気がこもりやすいこと、建築して数年はコンクリートから出る水分で湿気が高くなりやすいこと、などを考慮して換気をしっかり行うことが重要です。
そのとき、熱交換型の換気扇を使うと、より地下室の空間温度も一定に保ちやすくなります。

2-3. メリット 3: 耐震性の高さ

地上階に建てる 3 階建てと、地下階がある 2 階建てを比較した場合、地下がある建物の方が耐震面では有利です。
理由としては、地下階の四方が土壌に囲まれており、揺れても土壌によって固定されているため安定していることがあげられます。

もっとも、同じ3階層の建物でも、地上から出ている高さが高ければ高いほど、地震で振られるエネルギーは大きくなるため、単純に3階建ての方が耐震に関わる壁量などが多くなってきます。

2-4. メリット 4: 容積率の緩和を受けることができる

地下室は、容積率の緩和を受けることができるメリットがあります。
狭小地で容積率の条件が厳しい土地には、建物の面積を増やすことができる嬉しいポイントです。

ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 全体の延べ床面積に対して、地下の面積が 3 分の 1 以下
  • 地面から 1 m以下のラインに、地下室の天井があること

この条件からわかることは、実質的な延べ床面積を最大で約3割増やすことができるということです。

3. 地下室のデメリット

一方で、地下室を検討する際において、デメリットもしっかり把握した上で検討するとよいでしょう。

3-1. デメリット 1: コストが高い

1の章で解説したとおり、コストは約 1,000 万円〜となっておりコストが高い点が1つ目のデメリットと言えるでしょう。
地上階で同じ大きさの空間を作ることを考えれば、坪単価としても地下室は高くなります。

ただし地下室ならではのメリットも多いため、部屋の使用目的や容積率との関係も考慮して検討するとよいでしょう。
単純に高いからやめよう、となってしまうともったいないことになってしまうことも。

3-2. デメリット 2: メンテナンス(排水・浸水)にコストがかかる

地下室で一番気を付けたいポイントは、浸水の問題です。

地上より位置が低いことから、大雨の際にはドライエリアへの浸水で排水が追いつかない、地下の壁からの浸水などのリスクがあります。
もちろん、排水ポンプなどを完備しておくことや、防水工事についてはケチらないことが大事です。

3-3. デメリット 3: 換気や空気質に最大限の配慮が必要

地下室でも、ドライエリアがないような地下室は密閉空間のため、湿気がたまりやすく換気をまめにするといった対策が重要です。

地下室は鉄筋コンクリート造で建築します。 コンクリートは固まってから数年〜 5 年程度は水分を放出する性質があり、その水分を換気で適切に室外へ放出する必要があります。

また地下室は1年間一定の温度で保たれている、と解説しました。
夏は外の空気にくらべて涼しい場所でもありますが、そこが実はジメジメする原因に!

特に梅雨時期の空気は、湿度も温度も高いジメジメしたモワっとした空気です。
この湿度をたくさん含んだ空気が、地下室に入り込んで冷やされることで、空気に含まれている水分が液体化し結露につながります。
これを「夏型結露」と言いますが、除湿器や適切な換気システムで対策をしないといけません。

専門的な知識や対策が必要になってくるため、地下室の形態に応じて建築家としっかり相談しましょう。

3-4. デメリット 4: 木造と比べて税金(固定資産税)が高くなる

結論から申し上げると、地下室のある家は税金(固定資産税)が高くなります。

固定資産税は建物の構造・地域(路線価)・面積など様々な要素によって決められます。
地下室はどうしても鉄筋コンクリート造で作る必要があることと、地下室の評価額が高いため同じ面積の住宅を建ててても、固定資産税は割高になります。
単純に「木造 3 階建て」と「木造 2 階建て+地下室」で同じ面積であったとしても、「木造 2 階建て+地下室」の方が、固定資産税は高くなってきます。

固定資産税もランニングコストとして計算に入れて、支払いのプランを立てるべきでしょう。

4. タイテルの地下室の事例 5 選

それでは、タイテル(titel)の建築家による地下室・地階の事例をみていきましょう。

4-1. 牛久の家 | Ushiku house

牛久の家 | Ushiku house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 牛久の家 | Ushiku house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像 牛久の家 | Ushiku house (建築家 : 八島正年 + 八島夕子) の作品画像
牛久の家 | Ushiku house (建築家:八島正年 + 八島夕子

こちらの事例は、地下 1 階(鉄筋コンクリート造)・地上 1 階(木造)といった混合のスタイルになります。

パッと見は平屋住宅のようなたたずまいですが、地階部分も併用することで建物内の延べ床面積も広くとることができ、ゆったりとした広さを確保しています。

建築面積が 198.02 ㎡(約 59 坪)と大きい住宅ではありますが、延床面積は 249.72 ㎡(約 75 坪)となっています。

4-2. W邸 | W house

W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像 W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像 W邸 | W house (建築家 : 伊原 孝則) の作品画像
W邸 | W house (建築家:伊原 孝則

こちらの事例は、ドライエリアがある地下の事例です。

ドライエリアは、写真のように地上から下がったエリアのことで、採光・通風が取れて居室として使うことができます。

こちらの事例も、地下室の一般的なイメージとは異なって、やさしい差し込む日光が明るい印象を与えてくれます。

4-3. 渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜

渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像
渋谷の住宅 〜交差する庭と住空間〜 (建築家:納谷 学

こちらの事例は、地下 1 階(鉄筋コンクリート造)・地上 1 〜 2 階(鉄骨造)といったスタイルの事例です。

敷地に高低差があり、建物の半分以上が土中になる部分に、趣味の小さな個室が設計されています。

地階面積としては、102.75 ㎡(約 31 坪)あり、地下室といっても大きな空間があり魅力的な住宅になっています。

4-4. 江戸川の住宅 〜高架前の解答〜

江戸川の住宅 〜高架前の解答〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 江戸川の住宅 〜高架前の解答〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像 江戸川の住宅 〜高架前の解答〜 (建築家 : 納谷 学) の作品画像
江戸川の住宅 〜高架前の解答〜 (建築家:納谷 学

こちらの事例は、地下 1 階(鉄筋コンクリート造)、 1 階(鉄骨鉄筋コンクリート造)、 2 ~ 3 階(鉄骨造)の合計 4 階層の事例です。

敷地の前に高架の線路が走っており、音とプライバシーを確保するため地下のリビングを設計。

建物の両サイドにドライエリアがあり、光が入り風が通る地下室とは思えないエリアに仕上がっています。

4-5. 尾山台の住宅 / House in Oyamadai

尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像 尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像 尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家 : 松井 大輔) の作品画像
尾山台の住宅 / House in Oyamadai (建築家:松井 大輔

こちらの事例は、地下をビルトインガレージに設計している事例です。

土地の高低差と接道を利用している事例で、このような事例の場合も容積率の緩和を受けることができます。

道路側からは地下室に見えませんが、写真の 2 階部分が実は 1 階になっています。 地下のビルトインガレージは鉄筋コンクリート造、 1 ~ 2 階は木造での設計です。

5. まとめ

地下室を作るための一番気になる費用・デメリットもふまえて、地下室の魅力をお伝えしました。

都市部では、土地の形状・条件や使用用途によっては有用な地下室。

もう一度、冒頭にお示ししたポイントを、本文の内容をふまえて復習しておきましょう。

  • 地下室の費用相場は約 1,000 万円~、坪単価坪単価としては最低でも 100 万円 / 坪、地上階の 1.5 倍~ 2 倍以上かかる。
  • 地下室の使用目的としては、ピアノやドラムなどを演奏する防音を目的とした用途や、土地の形状によっては半地下で駐車場などにするケースが多い。
  • 地下室のメリットは、音が響きにくいこと・四季を通じて涼しいこと。
  • 地下室のデメリットは、湿気がこもりやすいことや、排水・浸水に最大限の注意が必要
  • 固定資産税は、延べ床面積の減免措置がある一方、鉄筋コンクリート造として見られることで結果的に固定資産税は高くなる傾向がある

デメリットやリスクを抑える対策が、しっかりわかる titel(タイテル)の建築家に、ステキな地下室のある家の設計を依頼してみてはいかがでしょうか。

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