お洒落で快適な玄関インテリアをつくるポイント + 建築家の実例を詳しく解説

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家づくりと聞くと外観と居室の内装、そして浴室やキッチンなどの設備がポイントだと思う人が多いのではないでしょうか。確かにおしゃれな家や便利な家を求めるのであれば、それらの条件は重要でしょう。しかし、家づくりには他にも重要なポイントはいくつもあります。
ここで取り上げる玄関もそのうちの1つ。快適な家にするためには、玄関のインテリアについても十分に検討すべきなのです。

ここでは玄関インテリアをお洒落に作るポイントを、実例とあわせて紹介します。きっとステキな家づくりに役に立つことでしょう。

<目次>

  1. 1. 玄関は家の第一印象を決める
  2. 2. 気持ちのよい玄関インテリアをつくるポイント
    1. 2-1. 吹き抜けにする
    2. 2-2. 間口を広くする
    3. 2-3. 窓を設ける
    4. 2-4. 鏡を設ける
    5. 2-5. 素材をつなげる
    6. 2-6. シンプルにすっきりと見せる
  3. 3. 玄関収納の考え方のポイント
    1. 3-1. まずはどこに何を置くかを考える
    2. 3-2. 家族のライフスタイルも考慮する
    3. 3-3. 圧迫感を軽減する
  4. 4. 建築家が手がけた玄関インテリアの事例
    1. 4-1. 旅館風の玄関
    2. 4-2. リビングインの玄関
    3. 4-3. 玄関をセカンドリビングとして活用
    4. 4-4. 玄関と階段を組み合わせる
  5. 5. まとめ

1. 玄関は家の第一印象を決める

まず、なぜ玄関のインテリアが重要かについて解説します。

玄関インテリアが重要な理由……これは「玄関が家の第一印象を決めるから」に他なりません。
家に訪ねて来るお客様の視点を考えてみましょう。門から入ったお客様は、まず玄関から室内へ通されます。この時に最初に目につくのは玄関のインテリア。つまり、玄関インテリアこそがお客様への第一印象を決めるのです。
この第一印象によって、家の評価がずいぶん変わってきます。玄関の印象が良い場合には家全体までが良く見え、お客様を気持ち良く室内に通すことができるようになります。
もっと言うならば、その家の印象によって住んでいる人の印象まで変わるかもしれません。

2. 気持ちのよい玄関インテリアをつくるポイント

次に、気持ちの良い玄関インテリアづくりのポイントについて挙げてみましょう。
玄関づくりには様々な要素があります。玄関ドアや床材などの細かい素材も重要ですが、お洒落な玄関づくりを考えるならば、まずはインテリアから考えることが大切です。

2-1. 吹き抜けにする

through house スキップフロアの家 (松尾宗則 ・ 松尾遥 の作品) through house スキップフロアの家 (松尾宗則 ・ 松尾遥 の作品) through house スキップフロアの家 (松尾宗則 ・ 松尾遥 の作品)
through house スキップフロアの家(建築家:松尾宗則 ・ 松尾遥

玄関を吹き抜けにすると、視界が広くなるために開放的な印象となります。
玄関ドアから入って来たお客様は、その広さと開放感に関心するはずです。しかも、吹き抜けにするならば視野は左右だけで無く上下にも広がります。家の広さと大きさを印象づけ、家全体の印象も良いものとなります。
一般の家の場合、玄関を入ったとしても視点が前にしか向きません。玄関を吹き抜けにすることによって上下も含めて視線広げ、インパクトを与えるのです。

2-2. 間口を広くする

都島の家|Miyakojima House (武富 恭美 の作品) 都島の家|Miyakojima House (武富 恭美 の作品) 都島の家|Miyakojima House (武富 恭美 の作品)
都島の家|Miyakojima House(建築家:武富 恭美

玄関の「左右の幅」をしっかり考えることは極めて重要です。というのも、それが空間の「広さ」を印象づけるから。間口を少し広げるだけでも一気に空間の広さを演出できるようになります。
広い玄関の住宅は、家全体まで広く感じられるため魅力的です。お客様にもきっと好印象を与えるに違いありません。

2-3. 窓を設ける

上大崎の家|Kamiosaki House (武富 恭美 の作品) 上大崎の家|Kamiosaki House (武富 恭美 の作品) 上大崎の家|Kamiosaki House (武富 恭美 の作品)
上大崎の家|Kamiosaki House(建築家:武富 恭美

窓の役目の1つは「採光」です。外から光を取り入れて屋内を明るくする効果があります。玄関インテリアには、この「明るさ」が必要なのです。
限られたスペースの中でいかに効果的な窓を設けるか、設置が可能な位置や大きさ、そして方角に工夫が必要です。
また窓に用いるガラスには様々な種類があります。無色透明な「クリアガラス」をはじめ、光を通しながらも視線は遮る「曇りガラス」や「乳白ガラス」、表面が凸凹した「アンティークガラス」や「カラーガラス」など、たくさんの種類から選ぶことができます。どのガラスを選ぶのかによっても、玄関インテリアに大きく影響します。
玄関においても窓は大切。しかも光の差し込む状態を読むのが簡単では無いので、ぜひ専門家に相談をしましょう。

2-4. 鏡を設ける

積み重なりの家 (荻原 雅史 の作品) 積み重なりの家 (荻原 雅史 の作品) 積み重なりの家 (荻原 雅史 の作品)
積み重なりの家(建築家:荻原 雅史

玄関に鏡を設けると、出かける前の身だしなみチェックが出来るので、更に便利になります。
ただし、鏡の設置の重要性はそれだけではありません。鏡を置くことで空間に奥行きを持たせ、実際よりも広く見せる効果があります。
また鏡を置くと、光を拡散させることもできます。光を上手にコントロールすることで室内全体が明るくなり、広く見えるのです。

2-5. 素材をつなげる

石神井公園の家|Shakujii Koen House (武富 恭美 の作品) 石神井公園の家|Shakujii Koen House (武富 恭美 の作品) 石神井公園の家|Shakujii Koen House (武富 恭美 の作品)
石神井公園の家|Shakujii Koen House(建築家:武富 恭美

「素材をつなげる」というのは少し上級テクニックです。例えば上の写真のように、玄関の床のタイルを廊下までつなげて貼ることで、廊下まで一体となった空間の広がりが生まれます。
このように、狭いスペースでも素材の貼り方の工夫次第で、開放感や広さを演出することは可能なのです。

2-6. シンプルにすっきりと見せる

武蔵野の家 | Musashino house (八島正年 + 八島夕子 の作品) 武蔵野の家 | Musashino house (八島正年 + 八島夕子 の作品) 武蔵野の家 | Musashino house (八島正年 + 八島夕子 の作品)
武蔵野の家 | Musashino house(建築家:八島正年 + 八島夕子

インテリアをつくる上で重要なのが置くものを多くしないこと。置くものを多くし過ぎると光の届く範囲が狭くなってしまい、玄関が狭く感じてしまうからです。
またできるだけスッキリと見せるためにも、「玄関インテリアの素材は3種類まで」とするのが得策。広いスペースを取るのがなかなか難しい場合でも、使う色や素材の数を絞ってシンプルにつくることで、清潔感のある気持ちの良い空間となります。

3. 玄関収納の考え方のポイント

家づくりを考えるにあたって、収納をどうするかは非常に重要なポイント。考え無しに進めてしまうと、せっかくの家が不便なものになってしまいます。これは玄関においても同じです。
また玄関収納をどのようにつくるかは、インテリアにも大きく関わります。では玄関の収納の考え方のポイントはどこにあるのでしょうか。

3-1. まずはどこに何を置くかを考える

設計段階から、どこに何を置くかを考えて収納を計画することは非常に重要です。
玄関収納は靴の片付けだけを考えがちですが、靴以外の物を片付ける場合も結構多いからです。その良い例が傘やスリッパなどです。
また、靴の種類やサイズを考えることも大切。女性のブーツなどは高さが必要なので、最初の計画段階で考慮しておくべきでしょう。
玄関に自転車やベビーカーを置きたいという場合は、どのように置くのかも検討しなければなりません。それによって必要な玄関の大きさや収納方法が変わってきます。
全てのものをうまく収納できずに玄関先がもので溢れてしまうということになってしまっては、せっかくのインテリアが台無しです。気持ち良い玄関インテリアをつくるためにも、細かい収納方法まで検討しましょう。

3-2. 家族のライフスタイルも考慮する

玄関の設計は家族のライフスタイルに合わせるべきでもあります。箱型の収納にこだわる必要は全くありません。
例えばアウトドアグッズをたくさん持っているという場合は、玄関からアクセスできるシューズインクローゼットをつくって、そこに靴などもまとめて収納した方が使いやすいかもしれません。

三鷹の家 (片山 正樹 の作品) 三鷹の家 (片山 正樹 の作品) 三鷹の家 (片山 正樹 の作品)
三鷹の家(建築家:片山 正樹

朝の通勤や通学の時間帯が重なる場合には、玄関が混み合うことも考えられます。収納を2つに分けたり、動線を増やしたりすることで混雑を解消できるかもしれません。
また、小さな子どもがいる場合、子どもが自分で出し入れしやすい高さに収納を設けるのもポイント。庭で遊ぶおもちゃなどをスッキリと片付けられるような工夫もあると良いでしょう。
家族の生活に合わせて使いやすい収納を考えることで、日々のストレスが軽減することでしょう。

3-3. 圧迫感を軽減する

圧迫感を軽減する工夫をするだけで、一気に気持ちの良い玄関インテリアにすることができます。
例えば収納を腰の高さまでにすると、上部に広がりを感じることができます。

逆に収納を浮かすという方法もあります。床から少し浮かすだけで一気に軽やかな印象になり、浮かしたところに使う頻度が高い靴を置くと利便性もアップします。

White Blank (田島 則行 の作品) White Blank (田島 則行 の作品) White Blank (田島 則行 の作品)
White Blank(建築家:田島 則行

スッキリと見せるために、壁に埋め込んでしまうというのも一つの方法です。
玄関の形や広さに応じて、このような工夫も取り入れられると良いでしょう。

4. 建築家が手がけた玄関インテリアの事例

プロの建築家は、これまでご説明したポイントに加えて、クライアントの要望に応じてさまざまな玄関インテリアのアイディアを提案してくれます。
ここでは建築家が手がけた玄関インテリアの事例を紹介します。

4-1. 旅館風の玄関

residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品) residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品) residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品)
residence jo mibu banba(建築家:竹内 誠一郎

日本人のおもてなしを感じる「和風」で「モダン」な玄関は、人気なインテリアの一つ。
特にこちらの事例は、まるで旅館にきたような、ワクワク感と遊び心のあるアプローチを演出しています。この先の空間がどのようになっているのか、一気に期待が高まるような玄関インテリアです。

4-2. リビングインの玄関

residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品) residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品) residence jo mibu banba (竹内 誠一郎 の作品)
residence jo mibu banba(建築家:竹内 誠一郎

玄関から直接リビングにアクセスできるようにすることで、無駄な廊下を無くし、開放感のある明るい玄関としています。
限られたスペースで玄関を設ける際には、このようなアイディアも活用できます。

4-3. 玄関をセカンドリビングとして活用

nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品) nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品) nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品)
nt 2020-(建築家:光本直人+濱名直子
MA Residence (佐竹 永太郎 の作品) MA Residence (佐竹 永太郎 の作品) MA Residence (佐竹 永太郎 の作品)
MA Residence(建築家:佐竹 永太郎

玄関にセカンドリビングを設けるのもおすすめです。家に帰って来てホッと息をついたり、お客様を一時的に通したり、ご近所の人が気軽に立ち寄れる空間になったりします。
また、子供のいる家庭においては、子供と触れ合う時間を大切にしたいもの。しかし雨天時などは思いっきり遊べる場所がなくて困ることもあるかと思います。
玄関を広くとってセカンドリビングと兼用すれば、ただの物置や通路ではなく、玄関を一つの居場所として活用できます。

4-4. 玄関と階段を組み合わせる

nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品) nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品) nt 2020- (光本直人+濱名直子 の作品)
nt 2020-(建築家:光本直人+濱名直子

玄関と階段を組み合わせる例もあります。階段を玄関部分に設置すると、玄関から2階にスムーズに上がれるので、プライバシー確保のために役立つのです。
これは特に二世帯住宅の玄関や大きくなった子供のいる家で効果的です。親世帯であっても子供であっても、プライバシーの保護は重要です。それぞれの距離を上手く取れるので、お互いが気を遣うこと無く過ごせる家となります。

5. まとめ

玄関インテリアについて取り上げました。玄関インテリアの重要性からデザインのポイントまで、参考になる部分があれば幸いです。
居心地の良い家づくりで内装や設備の検討は重要なのですが、玄関も工夫の余地は多く、しかも重要な部分です。
建築家に相談すれば、お洒落で機能的なオンリーワンの玄関インテリアをつくることができます。興味が湧いた方は、建築家との家づくりをぜひ検討してみてくださいね。