9戸のフラット住戸と2戸のメゾネット住居、計11戸のコーポラティブ形式の集合住宅である。
1階は南側に専用庭を設けたフラット住戸である。専用階段を上って玄関のある2階、3階の住戸は、住戸内の階段を上って共用のルーフテラスへ出ることができ、これらの階段が折り重なって建物を特徴付けている。
住戸の中央部分に水回りを集約、建物全体を貫く東西方向の耐力壁を設けることにより、北面および南面は自由なファサードが可能となっている。遊歩道、公園に面する北側は、床から天井までの木製サッシと杉板竪羽目貼りの「木」による垂直パターンを基調とする一方、南側はコンクリート打放し壁面とアルミサッシによる水平基調としている。その結果、インフィル設計がランダムなファサードとなって表現されている。
DATA
所在地: 東京都世田谷区弦巻
主要用途: 集合住宅(コーポラティブハウス全11戸)
構造・構法: 鉄筋コンクリート造
階数: 地上3階
敷地面積: 548.60m2
建築面積: 327.94m2
延床面積: 954.58m2
設計担当: 武富恭美、仲田康雄
構造設計: 梅沢建築構造研究所
設備設計: 環境エンジニアリング
施工会社: 興建社
撮影: Nacasa & Partners
竣工: 2010年10月