オーストラリアのスキンケアブランドであるイソップの、神戸BAL店の内装計画。改修を行いリニューアルオープンする商業施設内で、天井高4m、8.2mx8.4mの平面形をもつ幅8.2m、奥行き8.4m、高さ4mスケルトン天井の空間が計画地となった。
様々な文化を受け入れる玄関口として栄えてきた港町神戸には、今もなお古い石造りの洋館が残っており、ノスタルジックな雰囲気が漂う。そんな街の様子から、メインマテリアルは上質な質感の磁器質タイルを選んだ。床から立ち上がる曲面壁が連続的に空間を囲むことで、一体感のある滑らかな構成を試みた。 どの曲面においてもタイルの密度を均一に見せるため、14mm角のタイルに対して、目地は幅広の6mmとした。きめが細かく一粒一粒焼き色の違うタイルが織り成す表情は、光を柔らかく反射し空間に奥行きを持たせる。 中央の大きなカウンターは、床・壁が一体となった空間の中で動的な回遊を可能とする、三角形をベースにした曲線的な形とし、POSとシンクの二つの機能を集約させた。カウンターの天板には腐食させた銅板を使用し、タイルとの新鮮な対比によって存在感を放つ。
神戸で初めての直営店として、周りの環境と差別化できるよう、素材の使い方や組み合わせを工夫し、ブランドイメージが明快に伝わる空間を目指した。
主要用途: 物販店舗
施工: アンドエス
クレジット: グラフィック:Aesop/照明計画: BRANCH lighting design
所在・会場: 神戸BAL,神戸
延床面積: 63m2
設計期間: 2016.11-2017.01
施工期間: 2017.02-2017.03
写真: 太田拓実
ウェブサイト: http://www.aesop.com/jp/