金沢21世紀美術館で行われた展覧会「ジャパン・アーキテクツ 3.11以後の建築」は、2011年以降の日本の建築家30組の取り組みにフォーカスし、社会変化に伴うこれからの建築家が果たす役割を示す。トラフは、震災後取り組んでいる、石巻工房との活動を紹介することにした。
外光の入る、トップライトのある展示室の特徴から、中央に屋根を掛けるため、AAスツールを高さ3.6mに巨大化した構造体をシンボリックに配置した。テント地の屋根の下では、人とモノ、二つの側面から捉えた、石巻工房の活動をドキュメンタリータッチの二本立てにした映像が、スクリーンの両面に投影展示されている。AAスツールを始め、たくさんの石巻工房のスツールやベンチに座って、その映像を鑑賞することができる。
また、会場全体の展示什器として、AAハイスツールをテーブルの脚として使い、展覧会としてのまとまりを与えている。
各建築家の取り組み方は異なりながらも、これからの建築家に求められる広範な役割を示す展示となった。
主要用途: 展示会場構成
施工: 石巻工房
所在・会場: 金沢21世紀美術館
設計期間: 2014.6-2014.9
施工期間: 2014.10
会期: 2014.11.1-2015.5.10
写真: 木奥惠三