コスモスイニシアによる分譲マンションの住戸のリビングの一角、通常は収納となる部分に
「Pocket Base」と名付けられた暮らし方が拡張するようなスペースの提案を依頼され、実際に11戸の住戸に組み込み、販売に至ったものである。
収納・机・いすなどの機能を持つことはもちろん、昼寝をしたり、洗濯物をたたんだり、アイロンを掛けたり、コレクションしているものを飾ったり…
生活の中の様々なちょっとした行為や趣向を重ね合わせ、展開できるような場となり、気配の感じ方・距離感の捉え方・使い方の選択により住まい手の住空間における居心地の多様化に対応できることを期待した。
実際に住まう方からでは無く、企画・販売側からの依頼というのは初めてであり、従来の分譲マンションの販売ルールから逸脱するようなリスクがあるにも関わらず、とても意欲的で楽しんでいる姿勢に共感した。Pocket Baseの組み込まれた住戸は早期に完売、2017年度グッドデザイン賞も受賞し、その後のディベロッパーのテーマの多様化にもつながっている。
用途：共同住宅
延床面積：Aタイプ2.96㎡
Bタイプ3.67㎡
構造・規模：RC造8階建て全32戸の内11戸に設置
建物竣工：2017年
施工：古賀造
Photo：コスモスイニシア提供
mihadesign(模型写真)
