伏見桃山城下の大名屋敷跡にあるヒストリカルなこの土地を夫婦はとても気に入っていて、そこには古くてコンパクトな趣のある住宅がありました。ふたりは直感的に、壊して立て直すのはもったいないから、ここでいかに豊かに暮らせるかを考えました。
元々あった古い柱や梁、古い建具を残し、ラワン合板やフレキシブルボードといった、現代的で肩肘を張っていない印象の素材を併用して、新しいものと古いものが混在する空間づくりを意識しました。
急こう配の階段や老朽化した水回りは全て取替え、駐車場を確保する為に一部減築を行いました。
性能面では、断熱補強と耐震補強を実施しています。断熱補強では、サッシの取替や内窓の設置、ウッドファイバーという高効率の断熱材の充填を実施。耐震補強では、基礎補強や耐力壁の追加等を行いました。建築基準法で定められた耐震性能を満たした上で、意匠性が高く、尚且つ住みやすい住宅を実現しました。
食材を捨てずに、余すことなく使い切る。そのような家になりました。
玄関 ・廊下・階段
エントランス・アプローチ
（左）パウダースペース （右）玄関
