熟成させる住まい
2000年の自作を16年後に完成度をあげることを目的とし「熟成」という切り口でリノベーションしました。キッチンと照明計画の見直しをおこないましたが、それ以外はほぼ当初のデザインを踏襲、深化させています。素材にあそび、形にあそんだ住宅です。
薩摩中霧島壁、白漆喰、ピンクの色漆喰と様々な左官材を用いていますが、竹小舞で下地をつくり3次元のスプーンですくったような天井を実現しました。家具用のケヤキを木場にもちこみ製材し、家の端から端まで継ぎ目無しの7mの床板としました。そのほか能舞台で用いられていたヒノキやアズサなど様々な木材を試しています。アクセントとなる螺旋階段はロータリー型の変則的な形状なため構造計算が困難でしたので、鉄工場で実物を製作し荷重試験を行い検証しています。そのほか、ステンレスバイブレーションのキッチン、真鍮黒錆仕上のルーバー、カシューの框、シャンパンゴールドと手もみ銀和紙の扉など多彩なマチエールとフォルムがありながら不思議と調和しているという姿をイメージしています。
サービス内容:インテリアデザイン/照明デザイン/家具デザイン/アート・アンティークコーディネート
設計チーム:佐竹永太郎 /安原正樹[照明](plusY)
施工:KICHI、屋上庭園:國井造園
アート:草間彌生、菜畑賢二(絵画)他
Title:らせんのいえ
用途:住宅
構造及び階数:リノベーション 地上5階建ての4.5階
規模:延床面積159㎡ 庭園28㎡
所在地:東京都北区
期間:設計 2016.03〜2016.06
施工 2016.07〜2016.08
Media:住まいの設計他